高市氏「スパイ防止法を公約に」 右傾化の象徴か、それとも治安強化か

政治

更新日:2025年9月20日

自民党総裁選をめぐり、高市早苗前経済安全保障担当相が「スパイ防止法」の制定を公約に明記する方針を固めたことが報じられた。外国人政策の強化として、不法滞在者対策や土地取得規制にも踏み込むという。関係者が19日に明らかにした。

高市氏は同日、自身のXで「治安力の強化に関する提言案」を紹介。ローン・オフェンダー対策、ドローンを悪用したテロ対策、CBRNE(化学剤・生物剤・放射性物質・核物質・爆発物)への備えを列挙し、その中に「スパイ防止法導入の検討」を加えたと説明した。

「スパイ防止法」とは、外国政府勢力の諜報活動を規制し、必要があれば逮捕を可能にする法律だ。米国や欧州など多くの国々では既に整備されているが、日本では「国民監視につながる」との懸念から、長年タブー視されてきた経緯がある。

一方で高市氏は「現状では、中国の『反スパイ法』で拘束された日本人を救出することもできない。だからこそ法整備が必要だ」と強調。だが、これが本当に国民の安全を守ることにつながるのか、それとも戦前回帰の一歩なのか、議論は分かれる。

飛躍して言えば、この構図は「監視社会か自由か」という永遠の問いを突きつけるものだ。安全の名の下に個人の自由が奪われていくなら、それは「守られる」どころか「縛られる」未来ではないのか。

また日本の現実に置き換えると、この動きは憲法や基本的人権のあり方に直結する。特に表現の自由や報道の自由が、国家権力によって「スパイ」の名で制限されるリスクは否応なく増す。防衛強化の流れと同時に、民主主義の土台が削られないかが問われている。

総裁選を前に、高市氏の発言は「治安か人権か」という重いテーマを突きつけている。今後の議論の深まりが注目される。

出典:共同通信/高市早苗氏X

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