更新日:2025年8月15日
終戦から80年を迎えた15日、全国各地で戦没者を追悼する式典が行われる予定だ。戦地で命を落とした軍人や軍属、空襲や原爆で犠牲となった市民ら、約310万人を悼み、遺族や関係者が祈りを捧げる。東京・日本武道館では政府主催の全国戦没者追悼式が午前中から開かれ、天皇、皇后両陛下をはじめ、石破首相ら三権の長、遺族ら約4,500人が参列する予定となっている。
正午には1分間の黙とうが行われ、天皇陛下がお言葉を述べられる見込みだ。厚生労働省によると、8日時点で3,432人の遺族が参列を予定しており、そのうち戦後生まれの参列者が過去最高の53.2%を占める。戦争を直接体験した遺族の減少や、高齢による参列見送りが進んでいる現状が浮き彫りとなっている。
政府は今回、終戦の日に合わせて戦後80年の首相談話を発表しない方針を示している。首相はこれまで閣議決定されてきた談話を引き継ぎ、追悼式においては戦争の惨禍を繰り返さないための平和への誓いを新たにする意向だ。有識者の間では、談話の発表見送りについて、節目の年としての意義や国内外へのメッセージ性を巡る議論が続いている。
首相談話は、戦後50年の1995年以降、10年ごとに閣議決定されてきた。2015年の戦後70年談話では、有識者会議の報告書を基に、先の大戦への反省やおわびを表明し、国際社会での日本の役割についても言及した。今回、戦後80年での談話見送りは異例であり、その背景や今後の政府方針に注目が集まっている。
終戦の日は、過去を振り返り、平和の尊さを再確認する重要な機会である。戦争を体験した世代が減少する中、次の世代に歴史の教訓をどのように継承していくかが、改めて問われている。
出典:読売新聞
